2011年8月26日金曜日

これだーれだ?



 答えは、近代インドの父、ガンジーの若い頃でした。イケメンではないか!

 昔見た映画「ガンジー」が見たくなったので見ました。

 DVDというものが出来てから、特典映像が楽しめるのが良いところで、まず、主演のベン・キングスレーが、(インド人と英国人のハーフということですが)脂ののったイギリス人の普通のオッサンなのにびっくり。舞台役者にありがちな、ギラッとした英国紳士です。しかし、ものすごい役作り。ダイエットと日焼けサロンとモノマネだって。

それから、「ガンジー語録」ね。

Strength does not come from physical capacity. It comes from an indomitable will.
力は肉体的能力から来るものではない。それは不屈の意思から湧き出るものだ・・・と力強い言葉。

satisfaction lies in the effort, not in the attainment.
満足は努力の中にあるのであって、結果にあるのではない・・・などなど。



劇中の台詞も面白かった。ニコニコしながら、すごい正論を吐くのが痛快。

「インドは英国だ。外国では無い。」

と主張するイギリスの偉い人に

「あなたたちは他人の家の家主になっている。」

とガンディージが言うんだけど

偉い人は、まあその通りなので、言葉に詰まってしまう場面とかね。

 

 よそ様のものを力づくで自分のものにしたがる傾向というのは、それが偉大な西洋文化を築いた原動力でもあるので、なんとも言いがたいのですが、個人的にはあまり感心できませんね。


 1947年。そんなに昔ではないので、今なおインド人にとって、インディペンデンス・デイは大きな意味がある日と思います。ガンディージは、ムスリムとヒンディーと諸々の他宗教と、それぞれお互いの妥協点をもって=譲り合いの心をもったインドを取り戻したかったけれど、ムスリム側が俺ら妥協はいやだよ!と主張したことで、独立と同時に、マハーバーラタは東西パキスタンとインドに分かれることになりました。さぞ心残りだったと思います。

 さらに1971年、パキスタンからバングラディシュが独立します。アラブのあたりから、ミャンマーくらいまで、でかい国だったらしいですよ、マハーバーラタ。近代インド周辺史の第一歩として、見ておくと良い映画かも知れませんね。もっとも貧しい国の一つであるバングラディシュの今後の経済成長が、今、最も注目されているようです。

 
「暴力は西洋の持つ不幸だ。それを輸入するのは進歩ではない」

 ガンディージの誕生日は、国連の国際非暴力デーで、私の誕生日はこの翌日なので、インドの人には良く覚えていただけます。


 日曜日のキールタンではガンディージのメッセージの歌も歌おうかな。

2011年8月21日日曜日

しーたらん子に言わせろ!


 今日は、呼吸のワークショップで、久しぶりに鎌倉のSUGATAさんに行ってきました。私の印象ですけど、昨今珍しく、運営側と、先生と、生徒のバランスの良い、背伸びせず、地域に密着した、良い感じのスタジオだな~って思います。楽しかったです。ありがとうございました。また行きたいな。

 で、帰り道、北鎌倉でふと途中下車をして、ふらふら~っと円覚寺へ吸い込まれ。いつもなら、塔頭や、茶家で喫茶でもするところなんだけど、ふらふら~っと、本堂で少し黙って瞑想してました。そしたら何だか、肩の荷が落ちたような気がする。よっぽど神経すり減ってたんでしょうね。

 寺はすごい、っていうか、これが、瞑想の醍醐味なんでしょう。本当に大事なことは何なのか、ふらふら~っと思い出します。瞑想は大事だわ。わかっちゃいるのにすぐ忘れる。


 東京で、まず、びっくりしたのは、「あれ、ここ、こないだ震災起きた国だっけな?」ってこと。リアリティーの欠如っていうのかな・・・。良く判らないもの、不安なもの、恐ろしいものを、は無かったことにするという、変なシステムがありますね。異常な速度で変化する商業世界は、そういう「見たくない人」のニーズが生み出したものの様な気がします。地方に行くと、そこまでじゃないんだけど、すごいぜ東京、激しすぎる。


 しょせん物質ですから「そこ追求しても、実は空っぽだよ~ん」という「真実」が露見する前に、どんどん次へ、次へと「形」を追いかけてる(・・・ように見えて逃げてる)としか思えん。スピリチュアと呼ばれる「市場」も似たよう現状。これって震災後に加速した現象なのか、あるいは、震災が気づかせてくれたのか。


 そこから、脈々と考えていたら、進展して、日本人はどうしてもスケープゴートが必要な国民なんだな、って理解した気がする。根底にある原因はやはり「見たくない」意識でしょう。人から悪く「見られたくない」。人から良く「見られたい」。外部評価が重要で、互いに牽制し合っている社会なんだな。

 鬱憤たまるがなっ!


 私も、だいぶ勝手に生きているけど、それでも、帰国後、色んなことを人に、社会に合わせようって、無理してたんだと思います。利権争いのトバッチリ食ったら、一応気を使って、巻き込まれてみたり。そんなこたぁ、あたしゃ、どーでもいいのにね。


 学者さん達もよくいってるけど、日本はコミュニティーとして社会主義的な性質を持っているってことだよね。スローライフって言葉が、流行ったけど、ここでは、なかなか難しいことかも知れませんよ。


人生で一番、びっくりした言葉。

「あなたばかり好き勝手に生きて、許されないわよ。」

ええ~っ!許されないって誰に!?

「許さない」じゃなくて「許されない」ってことは「世間が」ってことだが、つまり「私は我慢してるのに、あなただけズルイ」ってことだよね。みんなこうして我慢を妬みに変えて生きてるんだと思ったら、町が亡霊だらけに思えて心底怖かったっす。でも、これが世間の本音なんだなって判った。

とはいえ、人生、面白く生きにゃつまらん。(まんまか!)
人を羨む必要がないくらい、面白く生きなきゃ。
そして、自分が面白いかどうかは、自分の責任。

それでも、また、私は、肩の荷が重くなっちゃうんだと思う。
そしたら、また円覚寺行こう。


2011年8月16日火曜日

群馬の補足情報

 まず、免疫の方にいらしてくれた皆さんへ。マイブラザー、先日、検査で、異常見当たらずとのこと。すなわち完治とのことです。ありがとうございます。


 そして、チャクラの回の皆さんへ。

 ナディって川って意味だよ・・・とお話したの、覚えてます?豆知識、付録つけちゃいますよ~。インドの有名な聖地ヴァラナシ・・・川で老若男女が沐浴してる、例の場所、テレビで見たことあると思います。あの汚そうな川がなぜ聖地なのか。

 あそこはですね~、西の方から流れてくるガンジス川とヤムナー川と、地下に潜っているといわれるサラスヴァティ川の三つの流れが合流する地点だからなの。「Saraswati川が地下に潜ってる」というのは、通常、休息状態であるSushmunaナディを暗喩しています。講義で私、しつこく「二極性」という言葉を使いましたけど、Idaナディ(Ganga川)Pingalaナディ(Yamuna川)のそれぞれが、皆さん覚えてますね~、例のあの部分のチャクラで合流、すなわち二極性を脱却して、唯一つの本流となる。その象徴的な場所がヴァラナシなのですな。



 先日読んだ、五木寛之の本で「面綬」という言葉に触れていたんだけど、面綬とは「要するに人間と人間が向きあい、互いに息づかいの聞こえるような距離でもってなにかを学び、なにかを伝え、そしてなにかを伝えられる」ことだそうです。

・・・仏教とか、ひとつの思想とか学問に大事なことは、その理論だけではない、たとえば人間の魂のありよう、あるいは情熱、その人の至心-<まことのこころ>(まごころ)といいますが―そういうものが伝わっていくことが実は大事なのであって、必ずしも言葉で言いあらわされた細かい理屈だけを頭で理解することではないのだ・・・とのこと。


  さきの豆知識みたいなことも、スワミジの傍らで過ごしながら自然に覚えていたことだし、それだけでなく、まさに筆舌に尽くし難い「至心」を教えていただいた気がします。9月、数日間だけど、スワミジとひとつ屋根の下へ誘いますよ、私は。


「やばい、あのチャクラってどこだっったっけー???」と思ってるアナタ、さやか先生に直接聞いてみて!えへっ♪




2011年8月14日日曜日

御岳山リトリート&スペシャル クッキング教室



 早いものでもう8月も半ば。私のクラスはスケジュール欄でボチボチ見て、ご興味あればいらして下さいな。それよりも・・・お待たせしました!Swami Govindananda先生の来日が近づいて来ました。スワミジの生徒さん達のみならず、ヨーガに興味のある方。インドに興味のある方。自分自身とは何かに興味のある方。残席が残り少なくなっていますので、お申し込みはお早めに。


★9月22日(木)-25日(日)
「Yoga Sadhana Retreat in 東京」集中シヴァーナンダ・ヨーガ合宿
with Swami Govindananda Saraswati、Gopal Baliga、Sita Yumiko
場所:御岳山(東京)宿坊『能保利』
参加費:48,000円
お申込み:orange_mushroomusic@yahoo.co.jp(担当:鷲崎)迄


<スケジュール予定>
5:30-起床
6:00-サットサンガ
7:30-お茶
8:00-アーサナ・プラーナヤーマ
10:00-朝食
11:00-講義
12:30-お茶
13:00-トレッキング等のアクティビティ、または自由時間
15:00-アーサナ・プラーナヤーマ
18:00-夕食
20:00-サットサンガ
22:30-就寝


※レンタルのご用意がございませんので、ヨガマット、動きやすい服、歩きやすい靴をご持参ください

※22日はチェックイン日になり夕食は含まれません。各自お済ませください。コース受付は19時からですが、チェックインは15時に可能です。

※当プログラムは25日の午前中をもって終了しますが、延泊(素泊まり)も可能です。ご希望の方はお知らせください。

※山岳修行でも有名な御岳山。希望人数が10名集まれば、宮司さんであるご主人の滝行指導を受けることが出来るとのことで(衣装込み要別途3000円)お申込みの際にご希望の有無をお知らせ下さい。

※定員制の為、必ずご予約お願いします。


★9月25日(日)13:00-16:30
「ゴパールジのインド菜食料理教室」

場所:宿坊『能保利』
参加費:3,000円(材料費込)
お申込み:syvpj@i.softbank.jp

※料理を食べた後のんびり過ごされたい方の為に能保利さんが、特別価格でお部屋を用意して下さいました。4200円(素泊り)でお泊り頂けます。ご希望の方はお知らせ下さい。

 とてもチャーミングなゴパールジの作る料理は、超美味。冷蔵庫の残り物でもパパッと美味しいものを作っちゃいます。私も「おなか減ったよー」「麺が食べたいよー」「マンゴーラッシー飲みたいよー」と毎度甘えていました。インドのスーパー料理男子の料理教室です。日本の料理男子、このチャンスをお見逃しなく!日印タッグを組んで美味しいものを作っちゃいましょう。当日はご飯もの、粉もの、スープ、サラダ、野菜の惣菜、他を作る予定です。お申込みはお早めに!あー、早くゴパールジに会いたいよー!ゴパールジ大好き!

蔵ヨガ報告

 こんばんは。お盆の入りですね。インターネットの速度が遅くて、たびたび、イラッ、イラッ!としつつも堪えながらタイプしてますー。まだまだ修行が足りませんな。いろいろな面で、自分の駄目さ加減に、本当にがっかりする夏の日々を送っております。

 それはさておき、先日、群馬県太田市にお邪魔しました時の写真でーす。

 喫茶かぜくらさんというから喫茶店でヨガかと思ったら、正真正銘の酒蔵さんでした!素敵でしょ。


 見よ!美しいプールヴォッタナアーサナの群れ!


 ひと汗かいた後に、ようやく喫茶かぜくらさんでランチ!わーい。


 これが31日の玄米おにぎり弁当なんだけど、ちょ~美味しかったのだ。


 それでこちらが、7日の山芋っぽいモノのサンドイッチ。ケーキとお茶付き。うまし!


 おなかもいっぱいになったところで、私の長話が始まるわけですね。たとえばこんな感じで・・・。


 皆さん、満腹で、どんなに眠かったことか・・・。ほんっと恐縮です。でも、人の勉強する姿って本当にキレイ。私が最も好きな「人の風景」はこれかも知れん・・・。


 第一回目「免疫」の時の集合写真です。アーサナだけで帰られた方が写って無いけど、ホント、来てくれてありがとう。


 第二回目「チャクラ」の回の集合写真。上に同じ。でも、袖振りあうも多生の縁と云いますから、やっぱり、こうしてお会いできたことに運命を感じでしまう。


 
 駄目な自分に残念マークと言っておきながら、手前味噌な発言しますけど、こないだのチャクラのWSは自分では会心の出来でした。やったー!って。Yoga,Vedantaジャンルに関して、自分でも不気味なくらいのエンジンが掛るんですねー。執念としか思えない。前世って信じちゃいますよ。

 特に講義、大学の授業より長いんですよ、120分。ディープな二時間に、よく皆さんついてきて下さいました。結局、人に伝えられることって、自分の「理解」の中からしか伝わらない訳なんだけど、単なる思い込みとか、本の受け売りとかでは、いかんわけで、そこが教えることの面白い点であり、挑戦でもあります。講義だけでなく、生徒さんにアーサナを通しての体感させる、という点においても、頑張れた気がします。ハイクオリティー、今の自分の力に対して99点出せたと思います。東京の皆さん、先生達の前でもクラスを行えたら良いですね。


 でもねー、教えることが上手くいっても、暮らしの中で、自分に高得点出せない部分てのは多いよ。バランス悪いね。でもそのバランスの具合が個性なわけで、痛くても、情けなくても、それでも、結局、生きてくんだけどさ。

2011年8月2日火曜日

近況つれづれ


 群馬県太田市の酒蔵さんでのワークショップから帰ってきました。予想を超えるすごく素敵な場所で、お食事の玄米おにぎりも、すっごく豪華で美味しかったの。玄米弁当と聞いたときには、おにぎり二個をポンと手渡されるものと勝手に思い込んでいたので、嬉しい誤算。なのに写真を撮るのを忘れてしまった。ワシのバカ、ワシのバカ!・・・来週撮影してきます。というより、8月7日のチャクラの回、あとほんの数名空きがある様なので、実際に見に来て下さーい。

 ちなみに写真はタイですよ。マニのお下がり(お上がり?)のショール着てます。


 本当に沢山・・・30人近くの方が来て下さって、これも企画のさやかちゃんの人徳ですね。さやかちゃんは、8月20日に鎌倉の海でヨガのイベントします。行ってみて!別嬪さんだからびっくりしないでよー!

 なかでも嬉しかったのは、このバカなワシの(いつから自分をワシと呼ぶようになったのか・・・?)バカブログを見て、駆け付けて下さった方がいたこと。東北にお手伝いに行った記事でした。私の心のつぶやきが、誰かの心に触れるということが、どんなに嬉しいことか・・・。それを味わえるだけで、生きていて良かったと思えます。ありがとう。

 今回、免疫というテーマを突き詰めてみて、なんてデカいトピックを選んでしまったんだろう、と後悔しましたが、津波のこと、世界のさまざまの不調和のこと、いろいろなこと思い巡らせて、結局「全体」がひとつの生き物である、というのが自分としての実感でした。ヨガの良さは「全体性」なんだ、だから良いんだって。


 私の近況は、例によってヨガを教えてアチコチです。師匠のスワミ・ゴヴィンダナンダは、ただいまヨーロッパ遊説中ですが、そういえばどうしてるかな?と思ってメールしてみたら、

Om Namah Sivaya Blessed Sitma,I hope you are well.

とのこと。はいはい、私は元気です。インドの生徒さんなども、このブログをどこで見つけたのかチェックしてくれていてるみたい。

「あなたが、インドを、インド人として(いや、日本人として、なんですけど・・・?)旅してくれて羨ましくもあり、素晴らしいと思う。苦しいことも沢山あると思うけど、僕は、あなたが何処に行くとしても、いつでもあなたのそばにいます。東北でも頑張ってきて!」と泣かせるじゃぁ~ないか!


 逆境といえば、ありますよね、時には。そういえば、組織のことで「?」みたいな理不尽な状況に陥っていた私に、リシケシにいらっしゃるSwami Nilmarananda先生が下さった短いメールには、勇気を頂きました。

 ニュースどうもありがとう。
 こちらはもう雨季でかなりすずしい。
 すべては神様のプラン、思し召しで
 すべてのことに意味があるのです。
 それにひとりひとりコネクシオンがあって
 それに従うと神様が全部うまくやってくれる。
 Self surrender が一番高貴なヨガです。
 心配することはない。
 Gurudev Swami Sivananda は宇宙全体にいて守ってくれる。
 またこちらにくることがあったらお会いしましよう。


 このメールを読んで、「私はもう、何も怖いものは無い」って思った。強がりではなく、絶対的な安心の中に棲んでいるんだ、ということに気づいたというか・・・。


 全体の中で、関係性の中で、生きている。ヨガは、それです。誰かが勝って、誰かが負ける、という二元論の世界に、答えば無いんじゃないかな。全体が勝ち、全体が生きることに、意味があると私は思う。そうじゃないと、意味が無いよ。そんな事を思う今日この頃です。次はちゃんと、ヨガの先生らしい記事を書きますねー!