2011年4月20日水曜日

アンボリ日記


 
 見て、この田んぼの緑。私が日本で一番好きな風景は、初夏の早稲田の若草色が一面に広がる関東平野なんだよね。こういう風景にカカシが突っ立ってるのを見ると、無骨な私も少しノスタルジックになる。


 ところで、日記文学、的なものが好きなんですね。「奥の細道」とか「方丈記」とか、昔のもそうだけど、近代ですと武田百合子(武田泰淳の奥さん)の「富士日記」とか、いいですね、徒然、淡々と。



4月16日(土)
 なんだかんだいっても苦手な英語で日常を乗りこなしている。我ながら頑張っていると思う。英語といえば高校の英文法のコグレ先生のことを思い出してしまう。この4ヶ月に何度彼のことを思い出したか!予習をしてこなかった罰として、私は毎回、授業の間、机の上に正座させられていた。おかげで、だいぶ英語様を嫌いになったけど、長時間座ることが苦でないのはコグレ先生の恩恵に他ならない。EVERYTHING IS GOODとはこのことか?何がどう転ぶかわからんね。


4月17日(日)
 ふとインターネットで、誰かブログに行き着いた。大きなヨガイベントのレポートだったんだけど、知ってる人の写真が沢山出てきたので、懐かしく眺めていた。・・・が、とても華やかな世界で、自分のいる環境とはあまりにもかけ離れているため、浦島太郎になったような気分。例えるなら、別次元の芸能界ってとこか。でも日本ではこれがヨガのメインストリームなんでしょうね。いろんな役割があって、それぞれが自分の持ち場をこなすことで、人は支えあって社会が出来るんだね。今の私の役割は、インド人はじめ、各国の人をヨーガを通して教育すること。


4月18日(月)
 今日は一日電気が止まって、部屋でお湯が沸かせない。うっかりしてた、月曜日は計画停電だった!曜日の感覚がなくなっている。暑さのせいか、水道水が微かに沼っぽいので、生水はちょっとな・・・と思い水を汲みに行ったら、電気無いから浄水ないよ、とのこと。がっくり。今日はハヌマーンジャヤンティ。ローカルクラスで「今日は何か特別なことある?」と聞くと「Hanuman Jayanti」と返ってくるので、それを受けてアンジャネヤアーサナをやる。ポーズ完成時に「スィーテー!(Sitaの変格活用形、呼びかけ。)」とやると会場大うけ。前振りから何から、計算済みなんだけど。YOGAJAYAのクラスが懐かしい。いつもこうして笑いの絶えないクラスだった。たかしさんとか、みっちゃんとか、元気かな。しかし、何処にいても、やってることは大して変わっとらん。

 夕方Rama寺にお参りに行く。町中のおばちゃん連と子供達が、今や私を知っているので、道中とても賑やかだが、私は、本当は黙って一人でひっそりしてるのが一番好き。これらの社交を行うのには実は大変なエネルギーを要する。でも、こうして私たちの活動を知ってもらって、受け入れてもらうことが出来る訳だから、少しはスワミジのお役にたってるかな、と思って頑張ってる。


4月19日(火)
 ここでは、全てがシンプル。ノーストレス。勿論、フィジカルなストレスはあるんだけど、それで惨めな気分になったりすることもないので問題無い。結局、ストレスの極みというのは、リレーションシップの中のストレスなんだろうな。それが此処には無いんだね。スワミジもゴパールジも、ものすごく視界がクリアな人なので、価値観の混乱が無い。ありがたいことだと思う。リレーションシップの中に不調和があるとしたら、私はそのリレーションシップを放棄していいのか、それとも我慢して妥協点を見つけていくべきなのか、ちょっとわからない。明日スワミジに聞いてみよう。

 夜のサットサンガでまたスワミジはいい話をしてくれた。カラスに餌をあげる人の話。スワミジはとても「お話」上手。アホな胡瓜の話も、大海の攪拌の話も、全ては良きことの大臣の話も、みんな面白かった。贅沢だなー。今日も幸せだ。スワミジのシャツは今日も裂けていて、ちょっと面白い。

 ここ数日「懐かしさ」みたいな感情をちょっと楽しんでる節があるけど、この情緒、嫌いじゃないね。ふるさとは遠きにありて思うもの・・・ってやつ?でも、帰るところにあるまじや・・・って本当?