4月30日(火)
食堂でパンを食べて戻ったら、閉じておいたゴミ袋が破られていてハッとする。良く見ると隣には、ガリガリに齧りかけた青いマンゴーが転がっているではないか。リスが持参のマンゴーを食べにきた!なんて素敵な一日の始まり。またおいで!今度は一緒に食べよう。
マネージャー氏(名前は何だったか・・・ヤンだったか、ヤイだったか。自分から尋ねて置きながら忘れてしまって、申し訳なくて聞けない)とラグーンへ行く。ツッカケに、ぶわぶわの長ズボンで行ったら困った顔で「あ・・・それじゃちょっと・・・」というので、温存しておいたchacoのアウトドアサンダル、西荻のガード下で買っておいた7分丈パンツに着替えて出発。マネージャー氏はラグーン近くの出店にビーチサンダルを置いて素足になっている。
「ここが入り口、準備はいい?」
という場所には何も無い。しかし道端には「View point, Lagoon コチラ」の看板が立っている。「不親切な看板をつくりやがって!道ないじゃん!」と思っていたが、これで正しかったらしい。この崖がコチラなのだ。よくみるとロープが一本ぶら下がっている。
「では行きましょう!」とマネージャー氏、素手に素足でほぼ垂直の崖によじ登っていく。速い速い。かくいう私も実は苦手ではない。何事も安易に信用しない私、ロープに全体重を預けるのは大変危険なり両手のひら足のひら駆使して登る。登りきると息がゼイゼイして、久しぶりの無酸素運動・・というか走ってるみたいな速度だったのだ。猿のようなマネージャーだ、聞いてみると地元生まれのクライマーなのだった。
まずはView Pointと呼ばれる場所へ。林の中から確かにこの小さな岬の全体が一望できるポイントだが落ちると死にそうだ。5歳くらいの混血の女の子が、怖いもの知らずで崖の際まで歩いて行ってしまうので、西洋人のお父さんが慌てている。10歳位のおねえちゃんも明るく強い、良い子達だ。
ここで、一行はレズビアンカップルと、父娘3人が加わり、更に目的地のラグーンへ。今度は谷底深く一気に急降下だが、トンネルになっていたりして忍者屋敷というか、まるでディズニーランド、作り物もののような岩肌のテクスチュア。これが本物のジャングルかあ・・・と何でもかんでも面白い。レズビアンカップルの内一人、怖さに耐えかね途中棄権。
そして谷底に現れたのは・・・これをラグーンというのだね。いつも浜から見上げていた岩山の真ん中が煙突みたいに空洞になっていて、そこに海水が入って小さな湖になっている。
干潮のため水位が低いが、もう2時間もすると水が入ってきて美しい緑の湖になるそうだ。
ここを最初に発見した人は(おそらく昔の現地の人でしょうが)一体全体どういうつもりで、あんな藪の崖に登ってここに来てしまったのか。よほど暇だったのだろうか。それとも夢のお告げか何かか。いずれにしてもロマンチックなり。ぶら下がる鍾乳石の隙間をくぐって対岸の洞窟を探検してみたが人の住んでいた気配ありテンションが上がる。洞窟の中が二階建てになっていて、二階の奥に蚊帳がつってあった。なんという贅沢だろう。夢のようだ。
子供の頃胸をときめかせたロビンソンクルーソー。十五少年漂流記。私も中学生の頃は一人、泉やら浅い洞窟やら色々発見してはいたもの、関東平野とは規模が違う。ここがリゾート地でなくて、私がまだ十代だったら、毎日ここにやってきては一人潜んでいたろうに。憧れの秘密の場所。
帰路の崖登りも楽しかった。「行きは良いよい、帰りはこわい」とか「ファイトー!いっぱあああつ!」などと心で呟いて楽しんだ。めがね猿に出くわす。帰りはビーチによって汗を流して帰宅。
旅行サイトのクチコミが高得点のこの宿だが、スタッフが親切で気さく、とのコメントを良く見る。聞くと庭師、清掃、など4人+マネージャーの少人数。うち半分は通いとのこと。実際接客しているのは英語の話せる彼のみで、別の高級リゾートで5年、今のとこに4年、足掛け9年もここに勤めているそうだ。クチコミにおける「親切な人」とは、おそらく彼のことなのでしょうね。
一人旅が多いので、「人を見れば泥棒と思い、男を見れば常に警戒」が身に付いている自分だが、旅先で人に親切に触れる時、自分の心の枠を悲しく思うことは多々ある。用心を完全に手放しでリラックスできたらもっと楽しいだろうに。でも背に腹は変えられない。
「うちは大きいリゾートじゃないから、毎日宿泊者に笑顔で声かけできるの。」
なるほど、そういう方針か・・・心が曇る日もあるでしょうに。私もアシュラムでは彼のようであらねばと覆う。
マネージャー氏、ありがとう。素晴らしき冒険の一日。健康的な一日でした。感謝。
追記:名前、ヤーさんのようだ。クラビのムスリムボーイ30歳、やはり鈴木雅之系。
マネージャー氏(名前は何だったか・・・ヤンだったか、ヤイだったか。自分から尋ねて置きながら忘れてしまって、申し訳なくて聞けない)とラグーンへ行く。ツッカケに、ぶわぶわの長ズボンで行ったら困った顔で「あ・・・それじゃちょっと・・・」というので、温存しておいたchacoのアウトドアサンダル、西荻のガード下で買っておいた7分丈パンツに着替えて出発。マネージャー氏はラグーン近くの出店にビーチサンダルを置いて素足になっている。
「ここが入り口、準備はいい?」
という場所には何も無い。しかし道端には「View point, Lagoon コチラ」の看板が立っている。「不親切な看板をつくりやがって!道ないじゃん!」と思っていたが、これで正しかったらしい。この崖がコチラなのだ。よくみるとロープが一本ぶら下がっている。
「では行きましょう!」とマネージャー氏、素手に素足でほぼ垂直の崖によじ登っていく。速い速い。かくいう私も実は苦手ではない。何事も安易に信用しない私、ロープに全体重を預けるのは大変危険なり両手のひら足のひら駆使して登る。登りきると息がゼイゼイして、久しぶりの無酸素運動・・というか走ってるみたいな速度だったのだ。猿のようなマネージャーだ、聞いてみると地元生まれのクライマーなのだった。
まずはView Pointと呼ばれる場所へ。林の中から確かにこの小さな岬の全体が一望できるポイントだが落ちると死にそうだ。5歳くらいの混血の女の子が、怖いもの知らずで崖の際まで歩いて行ってしまうので、西洋人のお父さんが慌てている。10歳位のおねえちゃんも明るく強い、良い子達だ。
ここで、一行はレズビアンカップルと、父娘3人が加わり、更に目的地のラグーンへ。今度は谷底深く一気に急降下だが、トンネルになっていたりして忍者屋敷というか、まるでディズニーランド、作り物もののような岩肌のテクスチュア。これが本物のジャングルかあ・・・と何でもかんでも面白い。レズビアンカップルの内一人、怖さに耐えかね途中棄権。
そして谷底に現れたのは・・・これをラグーンというのだね。いつも浜から見上げていた岩山の真ん中が煙突みたいに空洞になっていて、そこに海水が入って小さな湖になっている。
干潮のため水位が低いが、もう2時間もすると水が入ってきて美しい緑の湖になるそうだ。
ここを最初に発見した人は(おそらく昔の現地の人でしょうが)一体全体どういうつもりで、あんな藪の崖に登ってここに来てしまったのか。よほど暇だったのだろうか。それとも夢のお告げか何かか。いずれにしてもロマンチックなり。ぶら下がる鍾乳石の隙間をくぐって対岸の洞窟を探検してみたが人の住んでいた気配ありテンションが上がる。洞窟の中が二階建てになっていて、二階の奥に蚊帳がつってあった。なんという贅沢だろう。夢のようだ。
子供の頃胸をときめかせたロビンソンクルーソー。十五少年漂流記。私も中学生の頃は一人、泉やら浅い洞窟やら色々発見してはいたもの、関東平野とは規模が違う。ここがリゾート地でなくて、私がまだ十代だったら、毎日ここにやってきては一人潜んでいたろうに。憧れの秘密の場所。
帰路の崖登りも楽しかった。「行きは良いよい、帰りはこわい」とか「ファイトー!いっぱあああつ!」などと心で呟いて楽しんだ。めがね猿に出くわす。帰りはビーチによって汗を流して帰宅。
旅行サイトのクチコミが高得点のこの宿だが、スタッフが親切で気さく、とのコメントを良く見る。聞くと庭師、清掃、など4人+マネージャーの少人数。うち半分は通いとのこと。実際接客しているのは英語の話せる彼のみで、別の高級リゾートで5年、今のとこに4年、足掛け9年もここに勤めているそうだ。クチコミにおける「親切な人」とは、おそらく彼のことなのでしょうね。
一人旅が多いので、「人を見れば泥棒と思い、男を見れば常に警戒」が身に付いている自分だが、旅先で人に親切に触れる時、自分の心の枠を悲しく思うことは多々ある。用心を完全に手放しでリラックスできたらもっと楽しいだろうに。でも背に腹は変えられない。
「うちは大きいリゾートじゃないから、毎日宿泊者に笑顔で声かけできるの。」
なるほど、そういう方針か・・・心が曇る日もあるでしょうに。私もアシュラムでは彼のようであらねばと覆う。
マネージャー氏、ありがとう。素晴らしき冒険の一日。健康的な一日でした。感謝。
追記:名前、ヤーさんのようだ。クラビのムスリムボーイ30歳、やはり鈴木雅之系。