どっぶりと、その社会に入り込んで見ると・・・
けっこう厄介なインド。
インドらぶっ!と言っているうちは、インドを知らない・・・てか、そのインド、本性をまだ現していない。
美味しいとこ、ちょっと啜るくらいが、多分いい、インド。
日本人という人間の良さを再認識させていただくことになるわけです。
もちろん日本人にもゲスの極みをいく輩がいますけど、それでも全体的な平均点はすごく高い。その高い平均レベルに多くの人が集まっている感じ。
対するインドは、多くの人は、やっぱりフレンドリーでいい人。温かい。だけど、誤解を恐れずにいうならば、ゲス方面な人々もかなりの割合、沢山いらっしゃる。しかもそのゲス度もなかなかレベルが高いことも多い。良いのか悪いのかわからんが大物だ。
そしてインド人、平均的に我が強いっていうか自由なんですね。「我が強くてしかもゲス」な人間に縁してしまって対峙しなければならない場合、これはすっごい大変。でも、これもインドで、これが現実。
しかしですよ、日本ではお目にかかることが出来ないくらいハイレベルで神な一般人に、稀にお目にかかれるのです。数はそんなにいないかもしれない。だけど神度がエベレストの頂きよりも高い。
「あー!もう!全てゆるす!こんな人が一人いるならばインドであった数々の嫌な目も全部ゆるすっ!」ということになっちゃうのよね。
ダイナミックレンジが果てしなく広いんですよ。それに、彼ら、なんか宇宙人。時空が違う。
そんなインドに面と向かうとね、ちっぽけな振り幅の中で揺れて、小さなことに悶々としてるのが馬鹿らしいと思えるんだよね。
インドらぶっ!な人々をがっかりさせる残念エピソードは当然のごとく沢山あるけれど、そこ紹介してもしかたないのでやめといて、ほっこりソフトな話をしたい。
先日、古舘伊知郎さんとタブラ奏者のU-zhaanさんがおしゃべりする番組で、U-zhaanさんが話していたことがインド時空をよく表現されていたので紹介しましょう。
①U-zhaanさんが太鼓の皮の張り替えをお店に依頼していた。そろそろかと思って引き取りに行ったら別の人に売られてしまっていた。店の人は「ノープロブレム」(出ました!インドで一番よく聞く言葉!)と言っていたがプロブレムかどうかは自分で決めたいですよね、との話。
②U-zhaanさんがタブラの師匠に、音を太くするために少し体重を増やせと言われた。一生懸命食べて太って翌年また先生に会いに行ったら「お前、だいぶ太ったようだけど、どうしたんだ?大丈夫か?」と言われた、との話。
ネタではなく、これがインドの人のデフォルト。
じ、時空が・・・。
ほっこり出来るかどうかは、こちらがわの「在り方」にかかってくるわけですな。究極の瞑想訓練ですよ。
それでも、むかつくことのオンパレードでも、なぜか恋しい、そんなインドなんです。
因果なものですな。
またね。