2013年11月15日金曜日

時間と空間を越えて


Om Namah Sivaya,
dear students,

お元気でお過ごしですか?
インドに到着してから二週間が発ちました。

スワミジのもとでお手伝いするのも今年で4年目。私もスワミジもゴパールジボーイズも、皆元気です。

ここヴァルカラにくるのも三年目。もはや「ただいまー!」という感じで、日本とインドで二つの人生を生きているような不思議な気持ち。三年間はあっというまに過ぎるね。

それから、私は四年前よりも、もっとずっと強くなった。半年のブランクがあるからギャップが分かりやすいのでしょう。


意味深い出会いと別れの日々の中で、本当に稀有な時を過ごさせていただいてます。



ここ一ヶ月くらい、私は、生きることと、それから生きることが終わること、つまり我々の持つ「時間」について考えてる。

いろいろな出来事が重なったのせいではあるが、出国直前に、若いM君の末期ガンが発覚したと聞かされたのが大きかった。


いつもは眼光鋭く神経質そうに見える彼だが、5年位前にリシケシのアシュラムに会いにいった時、笑顔がヘニャヘニャで、笑っているのに泣きそうな感じに見えて、なぜかとても可愛く、とても愛おしく思ったのが印象的だったんだ。

そして内心、私は照れた。気安い仲ではないので、もちろん、そんなことは本人には言えないし、伝えてはいないけど、小さな弟みたいな感じ。本当に可愛かったんだよな。


さらに一昨日、追い討ちをかけるように、東京で活躍されていたムトウユージ先生の訃報を知りました。何回かクラスに出させていただいて、電車の中で少しお話したことがある程度だけど、身体能力の高さに奢り高ぶらず、とても謙虚で優しい、真摯な方でした。やはりガンだったそうです。


ガンてどうしてなっちゃうんだろう。こんな若い体に、どういう理屈でそれが起こり得るんだろう。


昨日11月13日は、今シーズン三回目のプージャ(儀式)だったので、私はスワミジに二人へのご祈祷をお願いしました。ユージ先生の安らかな旅立ちをお祈りし、気づいたら猛烈にM君のガンが消えますように、と心の中で繰り返してた。


ターミナルキャンサーが消える?


現代人にとって、そんな奇跡は現実的ではない。それは私にとっても同じこと。M君の近い将来の「死」を見据えていたのは私だけではないだろう。

なのに、前頭葉に力を込めて、強く強く強く、「生きて」と念じてしまう私がいて、びっくりした。

強く強く強く、神様を信じてた。


考えたところで、何か納得のいく答えが浮かぶわけではないので、これといった結論はないのだけれど、全ては私のエゴなのでしょう・・・。




出会ったら必ず別れがある。この世に現れている全ての名前と形と役割は、消え行く宿命だ。スワミジと過ごせる時間にも、ゴパールジと一緒に居られる時間にも、リミットがある。


それでも私は、生き生きと生きる。悲しいことがあったとしても、悔しいことがあったとしても、幸せに生きる。だって、人生において、それ以上に大事なことは無いように思える。


ユージ先生、ありがとうございました。みんながあなたを好きでした。安らかに源への旅路を辿られますように。心よりご冥福をお祈りいたします。


 त्र्यम्बकं यजामहे 
सुगन्धिं पुष्टिवर्धनम्
उर्वारुकमिव बन्धनान् 
मृत्योर्मुक्षीय मामृतात् ॥



届け、祈りよ。