タイには、打ち合わせで行ったのです。
私は、インドから日本までの間に空白の10日間を設けていました。だって、インドでは激務ですからね。南の島でひとりぼっち、誰にも会わずにリゾートしてみたい・・・という密かな願いがあったのです。しかし、やっぱりそうは問屋が卸さないんですよ・・・。
スーパーカルマヨーギのヒロミダス先生から「タイでリトリートする計画」がもたらされ「とにかく場所を見に来い」の指令に「行くには行くけど、今回はヨガのクラスは一切なしにしてくれ!」とお願いして行って参りました、タイ。
結果、行くべくして行ったのねー、行って良かった・・・という感じ、さり気なくも素敵な出会いが待っていた。本当に粋なことしやがるね、神様は。
リトリートの場所となるマッサージ学校(こちらも後で紹介するね)を見にいっていたのですが、オーナーさんが「午後、近所の施設の人が見学に来る。みんな日本人だ」と言う。で、そのミーティングの席に私を呼んでくれ、HIV感染孤児の為の生活施設 Ban Rom Sai の運営スタッフの方達に出会うことになるわけです。
チェンマイにそういう施設があることは以前から耳にはしていました。というのは、空港でばったり会った生徒さんがその施設を支援していて、今から泊まりに行くんだよ、と仰ってたから。Ban Rom Sai は施設の自立の為にゲストハウスhoshihana villageを運営しているのです。
どうして、タイでHIVなのかってことなんだけど(またこういう事を書くと衝撃的になっちゃうのかも知れないのだけど)、タイには沢山の売春婦の方が居ます。そこに市場があるからです。買い手は(日本も含む)諸外国人。良いとか悪いとかはさておいても、そういう背景があることを悲しいけど否めないですよね。
さて、話を戻し「ここで会ったのも何かの縁」ということで、施設を案内していただきました。マッサージスクールとは車で二分の距離。
下はゲストハウスhoshihana villageのプールサイドで撮った写真。実は、小林聡美さん主演の映画「プール」の舞台になった場所。これがねー、日本女子なら唸らずにはいられない、グッと来ちゃう場所だったのですねー。
敷地一番奥のプールを取り囲むように、十分な間隔をあけて4つのゲストハウスがあります。お部屋の内装がね〜、まあ、可愛いこと、可愛いこと。日本人女子による日本人女子のぐっとくる内装デザイン。泊まりたい・・・というか住みたい!ちょっと北欧っぽいイメージもあるのかな・・・。
ゲストハウスというと、バックパッカーの宿を想像するでしょう、南京虫のいるベッドとね。でも、ここは違うんだ。それぞれ、キッチンとバスルームのついた独立した一軒家です。そして、それは、それぞれの家の建設費を寄付した人がいるってことでもある。ねー、可愛いでしょ?
全体的に白を貴重に、シンプルだけどセンス良く。モノに囲まれて息が詰まりそうな日常から、ひととき自分を取り戻す。そんな時間にぴったり。お部屋作りの参考にもなる。
風呂ですよ、風呂。可愛いのよ、とにかく。日本の人の繊細さで作られているので、南国特有の「最終的に不便に繋がるであろう適当さ」がない。快適なステイが期待出来ます。
ダイニング。広いよー。お友達同士や家族で来ても余裕です。それにしても突然お邪魔したにも関わらず、全てのお部屋は掃除も行き届き清潔で、綺麗にセットされていました。あっぱれニッポン。
それぞれの建物にはそれぞれ違ったコンセプトがあるのがまた面白い。下の写真の建物も四軒のうちの一つですけど、リトリートの時はこの場所でサットサンガしようと思ってる。
敷地内にはバーもあって・・・夕暮れ時、プールを眺めながらムーディーに!リトリートの際はモクテル(ノンアルコール)をお願いしようかと・・・。
バーの向こうには日本語図書館を併設したダイニングホールもあるよ。お勉強したり、ご飯食べたりお茶したり。
ここからは、隣の敷地にある孤児の為の施設 Ban Rom Sai。HIVつまりエイズの感染孤児の住む施設です。施設が10周年を迎えた時の記念冊子をいただき、飛行機の中で読みましたが、涙なくしては読めないものだった。生きるということが含有する、どうしようも悲しみが、そして歓びが、切り離せない双子のように、そこにありました。「生きる」ってことは、こんなにも壮絶なドラマなんだって、死というフィルターを通して見せつけられます。私達は忘れちゃってるんですよね。時々、災害なんかで思い出すんだけど、でもまたすぐに忘れちゃうんです。この真実を。
さて、写真は小さなブティック。子供たちや、地域の人が一生懸命紡いだ布で出来た衣類や、子供の描いたカードを見ることが出来ます。
機織り機。こういう風に手作業で紡いでるんだよ。大変根気のいる作業だよね。
で、洗いをかけると、ぎゅっと収縮した強いガーゼ素材(右)になります。どれもこれも可愛いから一体どういうこっちゃ?と思ったら、なんとデザイン・パターンを寄付して下さるプロの方がいるのだそうです。いろんな支援の仕方があるんだな、と感心。
収納されてる手芸小物。置いてあるだけなのに、可愛い!!
今では薬が良くなって、きちんとルールに従って投薬を続ければ、HIVの発症は防げるという。子供たちが画用紙に描いたような夢いっぱいの人生を送ってくれますように。
今回、偶然にお会いして、案内して下さったスタッフの皆さんと、施設の名前にもなっている、がじゅまるの木の下で・・・。このような出会いをもたらしてくれた大いなるものに、ただただ手を合わせるのみ。スタッフの皆様、本当にありがとうございました。
リトリートを開催するにあたって、近所にもっと格安な宿もあったのですが、そのホスピタリティの素晴らしさと、そしてなによりも宿泊費がそのまま、Ban Rom Sai 孤児院の支援になるということで、hoshihana village さんにお願いしました。
Ban Rom Saiは日本の方が運営している施設。各国と比べて日本でボランティアや寄付、支援を募ることが、どれだけ難しいか、私もよく知ってる。おそらく世界で一番難しい国でしょう。だからこそ自立した運営をすることには大きな意味があると思います。
Ban Rom Sai の活動を知って貰う為のイベントは、全国各地で開かれています。東京では六本木で5月11日〜20日まで。福岡は3日〜13日かな?六本木に私(がまたもWordで作った)リトリートのチラシを置かせていただくことになっています。鎌倉の直営ショップにも。是非、足を運んでみて下さいね!
詳しくはHPに。http://www.banromsai.jp/