2012年6月29日金曜日

Kingdom of 豆


今日は、予想に反してお天気でお布団を干しました。ルンルンルン。ちなみに写真は私の布団干場ではありませんよ。今度リトリートするタイのスクールです。

このところ頭の中が散漫で、やるべきことが多岐にわたり沢山だからだとは思うのですが、どうもスッキリしない。頭の中は完全にとっ散らかっています。事務処理もメールの返信もすっかり後手後手。

でもまあ、そんな日もあるさ。マイペンライ。

週末の群馬を皮切りに、いよいよ西へ東へワークショップ行脚月間がスタートします。自分でも「何故このようなスケジュールを立てたのだ!虚弱・貧弱の癖に大丈夫か?!」と思うのですが、これも天の思し召しなのでしょう。だからきっと大丈夫なのです。頑張っていきますよ。だって人生は挑戦だもの。

さてスケジュールに追加事項有りなのでお知らせです。

7月18日(水)11:30 から、姫路でご飯を食べてまったりお話をしよう、という会をラディカ姫に企画していただきました。ラディカ先生には私は深い縁(ゆかり)を感じていますが、今回も宜しくお願いします。

どなたでもご参加いただけますが、お店に予約をしないといけないので、事前にお知らせ下さい。お申込先はこちらをチェックしてね。

お茶でも飲みながら、大事な人たちと、他愛のない、虚栄のない、おしゃべりをするというのは、人生の最も豊かな時間のひとつかも知れませんね〜。極めてお一人様好きの私ですが、今週はそんなことをふと思った一週間でした。友達ってささやかだけど本当に「救い」だと思ったよ。そうやって上手に一息つければ、頭の中のもつれた糸も、案外ほどけるのかもしれない。


お店は姫路の「豆の王国」。ついに豆の王国を訪問することになったか・・・。楽しみです!

そして、群馬の皆様、See you soon!

2012年6月28日木曜日

本末転倒って・・・

この光


西の国の詩人ゲーテは死に臨んで
「もっと光を!」と叫びました
するとそこにいた人が
窓のカーテンを開けました


東の国の人が
西の彼方に浄土という
光の国があると云いました
すると人々は
夕陽に向かって手を合わせました


この光は西も東もなく
目には見えないもので
目に見えるようにと像や聖典を作りました
すると人々は
像や聖典ばかり見るようになり
だれも光を信じなくなりました


・・・・・という詩は、「納棺夫日記」の著者の青木新門の詩。「納棺夫日記」から「おくりびと」という映画が生まれましたけど、この原作ちょっとニュアンスが違ってとても良かったです。

死を恐れるあまり忌み嫌う風潮の社会で、遺骸を扱う為に蔑まれていた納棺夫が、人々に感謝されるようになっていく過程・・・って感じの美しい映画でしたが、原作の方は、つめの甘いダメ男が、納棺夫として死に接することによって開眼していく過程であり、ちょっと壮絶なものがあります。理屈ではなく体験としての悟りですよね。カルマヨーギの鏡。

話を戻して、なんでこの詩を引用したかというと、そのまんま!です。私は教える仕事をさせてもらってるけど、生徒の皆さんに最終的に伝えたいことは、聖典の意味云々とか、セオリーとかではなく、その背景にある「その光」、つまり「あなたそのもの」です。本末転倒してもらいたくない・・・ということでこのブログ記事は勉強会の補足みたいなもんだね。


作中に引用されている正岡子規の随想集の一文で駄目押ししてみると・・・

「余は今まで禅宗のいわゆる悟りといふことを誤解していた。悟りといふ事は如何なる場合にも平気で死ねる事かと思って居たのは間違いで、悟りといふ事は如何なる場合にも平気で生きて居る事であった。」

そういうことです。笑って泣いて苦しんで喜んで失って、その上で平気で生きることは、すなわち諸行のなんたるかを識ることでしょう。でも、これってすごいことなんだよね。多分。


本の話ばっかり・・・。

でも良い本だったんだもん。もうちょっとシェアさせて!今度は私の好きな部分。

「アメリカの精神科医キューブラー・ロス女子が、多くの臨床の経験から、「末期患者が最も安心するのは、何らかの方法で死を克服した人が患者の側にいることである」と言っている。


ということなれば、死の不安におののく末期患者のいるところに立たない限り、役に立たないということになる。たとえ善意のやさしい言葉であっても、末期患者にはかえって負担になる場合があるのは、立つ場に問題があるからだ。


人は自分と同じ体験をし、自分より少し前へ進んだ人が最も頼りとなる。


仏は前に進み過ぎている。親鸞には、少し前を行くよき人(法然)がいた。


末期患者には、激励は酷で、善意は悲しい。説法も言葉もいらない。きれいな青空のような瞳をした、透き通った風のような人が、側にいるだけでいい。


死に往く人は、惨愴たる現世を横目で見ながら、きれいな青空と透き通った風の中にいるかもしれないのだ。


要するに、菩薩に近い人が側にいれば一番いいのである。」




今、私の前にもいる。届きそうで届かなそうなその背中を、見失わないように私は必死で追いかける。イノシシの子供みたいに。これまでも、ずっと色んな先生がいてくれた。でも私が追いかけているのは「その人」ではなく「そのむこうにある光」なんです。


私もなれるだろうか。きれいな青空のような瞳をした、透き通った風のような人に。







2012年6月22日金曜日

お知らせ

さきほど、お知らせを書こうと思って本の話を書いてしまった・・・いかん・・・。
いつもこうなんです。
・・・散漫。

★7月28日(土)鎌倉市のSUGATAさんでのワークショップの詳細がSUGATAのHPにアップされました!ここらで基本に立ち返って、ラージャヨーガについて勉強しましょう。そもそも、なんでおいらはヨーガやってるんだって話です、ハイ。


★それから、スタッフが全員外国なので、講師自ら事務にいそしむタイのワークショップ(笑)。今の時点でお申込が最小催行人数を超えました。既にお申込の皆さんには、改めてメールで詳細をお送りしますね。もう航空券を取られた方もいらっしゃるし、私も取っちゃったし、たとえ手弁当でもやったるで!!という気合いです。あと数名枠ございますので、更なるお申込、お待ちしております。


★ある日突然「女子会をやってやろうじゃないの!」と思ってね。ヨーガの女子会。材料費、会場費等をご負担いただく形にはなりますが、8月18日の午後あたり都内でどうでしょう。ちなみに私は合コンというものに行ったことがありません。死ぬまでに一度くらいチャンスはあるかな?

・誰も教えてくれないヨーガに於ける女性の健康について講義をする。
・オーガニックコットンの布ナプキンを手作りする。
・自分で出来る女子の為のお灸の講習&実践をする。
・女子の為のアーユルヴェーダのホームレメディの講習&試飲をする。

タイのリトリートにつづき、盛り沢山ブームです。詳細はまた発表しますね。

ではではー。

読書の記録



私はショッピングにもグルメにも興味がないので、韓国に行ったら寺で読書を・・・と思っていた。興味のあるのは風呂くらいで・・・。が、しかし、皆さんにいろんなところを案内していただいて、出会いも沢山あり、なかなか忙しい毎日で、本を読む暇が無かった・・・風呂に入る暇もなかったよ。てへへ。

まあ、それはそれとして、持っていった本は帰りの飛行機&電車の中でドワーッと読みました。「裏庭」。著者は「西の魔女が死んだ」の梨木香歩。

児童文学風のファンタジーですが、心理学的な読み方をしても面白いし、子供の為というよりは、我々大人の中のインナーチャイルドの為の小説かな。痛いし、深いし、なかなかシニカル。

「不思議の国のアリス」のようにある日少女が異界に紛れこんで使命を持って旅をするんですね。その旅を通して少女が、自分を乗り越えるというか、自分と戦うというか、自分を受け入れる=大人になる・・・という話。全編を通して緻密に描いてあるのが「痛み」ですね。だいぶ痛い。

痛みというテーマは現代に生きる我々にとっても、一考を要するテーマなのかなって思います。

「癒し広場」という場所を通って来た少女に、賢者の婆さんが言う台詞。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
しかし、祭りのように癒し癒しと浮かれておったのう。(中略)

真の癒しは鋭い痛みを伴うものだ。さほどに簡便に心地よいはずがない。傷は生きておる。それ自体が自己保存の本能を持っておる。大変な知恵者じゃ。真の癒しなぞ望んでおらぬ。ただ同じ傷の匂いをかぎわけて、集いあい、その温床を増殖させて、自分に心地よい環境を整えていくのだ。

癒しという言葉は、傷を持つ人間には麻薬のようなものだ。刺激も適度なら快に感じるのだ。そしてその周辺から抜け出せなくなる。癒しということにかかわってしか生きていけなくなる。おまえはその服のおかげで傷に支配されずにすんでいるのだよ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

この癒し広場ってのが俗にいう「スピコン」と呼ばれるスピリチュアルコンベンションみたいな場所なの。コンヴェンションていうか、実際は見本市だよね。スピリチュアルという言葉の真の意味から逸れたイベントだなあって私は思っちゃってるので行ったことはないのですけど・・・。巷にはヨーガのコンベンションてのもあるよね。ヨーガなんて自分でやる自分の修行だしねえ。見本市に出されるのは変じゃない?なんて言っちゃいけないの・・・かな??

癒し癒しと浮かれて、傷を舐め舐め温存し・・・ではなく、真の癒しとは、痛みを痛みとして経験すること、傷を生きること、つまり自分自身を丸ごと受け容れることでしかあり得ない、とこの本は語り、少女がそれをやり遂げるプロセスを描いている。良い本です。

それは簡単なことではないけれど、痛いーっともんどり打ちながらも、自分の核心に迫っていかねば。根性ですよ。根性がいるんです。ものすごい勇気のいることですが、少女テルミイが勇気の形を見せてくれます。

「私」は、大切な人とも、失った人とも、ちっとも離れていない!ということをテルミイは悟ります。痛みも哀しみも永遠ではない。永遠とは自分自身であるということを。

ヴェーダーンタだね。



2012年6月20日水曜日

ただいま!

韓国の朴さんのお寺を訪ねに行って、そして帰ってきました。エアプサン、安い!午前中はお寺にいて、午後はどこかに出かける・・・というような暮らしをしてました。

・・・で、この写真が韓国では無いことは皆さんお分かりですよね。インド人いるし。左が朴さん、その隣が日本人の美紀さんで、右端の小さいのが私。私はそのインド人=ゴヴィンダ先生の代わりにヨーガを教えていて朴さんに出会ったのです。




朴さんにズームインしてみましょう!泳いでる泳いでる。これ2008年のガンジス川。




当時から朴さんは後光が射したような、ただならぬ人物だったので我々はきっとチベットか日本のお坊さんだ!と密かに噂してたのですが、なんと韓国の軍に勤務してるとのこと。しかも多分偉い人。

たまたま今年、アンボリにいる時に4年ぶりに朴さんと電話で話したら「お寺をつくったので来て下さい」とおっしゃるではないですか?「ついに出家されて坊さんになったか!」とイソイソと出かけていった訳ですな、韓国へ。

しかし、行ってみて気がついた。朴さんは、インドで出会った時も、その前もずっとお坊さんだったんだ・・・と。(軍のお坊さんとして勤務していたんだって。軍人さん達にレクチャーをしている写真があった。自衛隊にもお坊さんは居るのだろうか?)


壁の写真をみて引っ繰り返りそうになりましたよ。
ダライラマ14世ではありませんかっ!


し、しかもこれは次世代のダライラマ・・・カルパマ17世では!!


「みんなが無理と言ったけど、聞いてみないと分からないです」ってことで謁見をお願いしたらあっさり叶ったとのこと。朴さんっ!

そんな朴さんに、美紀さんと一緒に会いにいけたことは、本当に不思議で嬉しいことだったな。朴さんのことは実際何も知らなかったけど、とても面白い方だということが分かったし。普通の旅では行けない体験も沢山させてもらいました。

「釜山に来る時はお寺に寄って下さい」だって。午前中のお経と座禅にも参加出来るし、堪能な一日くらいは時間を作って釜山を案内してくれるって。日本語?堪能ですがな!
そんなことに興味のある方はcontact me。


道中で美紀さんが「自分は運がいいと思うか?」との問いを投げた時、全員「思う」と答えたけれど、しみじみそう思うよ。どんな人生にも本当に無駄のかけらすら無いんだ。

朴さんありがとうございましたー!

2012年6月14日木曜日

海の向こうへ



あっ!ダンワンタリ先生・・と思ったらヴィシュヌ先生ではないですか。
・・・ま、一緒か・・・。
こんにちは。はりおーむ、はりおーむ。
私ちょいとおとなりの国に行って参ります。

リシケシでヨーガクラスを受けてくれた朴さんがお寺のお坊さんになったので
会いにいって瞑想でもしてきまーす。
結局、韓国語は習えずじまいでしたが。

ここ数日、嬉しい偶然(必然?)の連続。
韓国でも何か面白いことがあるかもしれません。

メールの対応が遅れる可能性があるのでご了承下さいジュセヨ!

ではいってきまーす!

愛をこめて。
Sita

2012年6月13日水曜日

群馬もお寺でワークショップ!7月1日(日)


群馬&栃木の皆さ〜ん、お元気ですか?今年もラブリーなSayaka先生の企画にお呼ばれしました。北関東を盛り上げに参ります。夏に京都のお寺さんでお話する予定の「インドの神様」を関東でも!


「神様の話ってなんぞや!」と不安な方もいらっしゃるかも知れませんが、なんてことはない、

「なんであの神様はいつも首に蛇巻いてんだ?」とか

「頭につけてる月は何?」とか

「なんで頭が三つあるんだ!」

「7頭立ての馬車って・・・馬多くない?」

とかそんな「?」を解消しようという、ちょっと面白い企画です。


ただ、実はこれが深い話なんですよ。これらの全ての「?」の答えには意味がある。私達が勉強しているヨーガとか、あるいはチャクラとかエネルギーとか、森羅万象を多様な神様(という姿形)を使って表した秘密の暗号みたいなもの。インドはすごいね、ってまたインドに行きたくなってしまうのですね。知っておくとインドの旅がひとつ楽しくなるし、きっと良いインド人との良いフレンドシップに恵まれると思います。

一日参加の方は、ご当地ヤキソバ&芋フライで一緒にランチです。芋フライって何だろうね・・・。都心から電車でいらっしゃる方、駅からの送迎もご相談OKとのこと。Sayakaちゃん、ありがとう!

「Sivananda Yoga ワークショップ〜インドの神様」


7月1日(日) 群馬県太田市大光院

参加費:午前・午後 各3000円ずつ  ※通しの方は昼食代500円が必要です。


10:00      アーサナ受付
10:30〜12:30 アーサナクラス(120分)
12:30〜13:30 ランチタイム
13:30     レクチャー受付
14:00〜16:00 座学「インドの神様」

お申込・詳細はコチラでご覧下さい→ yoga citta
※大光院への直接のお問合せはご遠慮下さい。





2012年6月12日火曜日

岡山でワークショップ決定! - 7月21日(土)


岡山に出来たばかりのスタジオで、ワークショップをさせていただくことになりました。
基本の基本をキチンと知りたい方の為に、久々の「はじめてのシヴァーナンダ・ヨーガ」。Sivananda Yogaはオーソドックスなヨガですから、Sivananda という名前に限らず、ヨーガの基本を学びたい方、是非足を運んでみて下さい。

前半は座学。そもそも、なぜヨーガをするの?シヴァナンダ・ヨーガにおける12の基本ポーズの意味と功能とは?プラクティショナーの日々の疑問に、伝統的なシヴァナンダ・ヨーガの基礎知識を学ぶことでお答えします。後半は、講義で得た知識をふまえての実践講座です。全てのヨーガの目的である「自分自身に満たされる」体験をしてみましょう。

新しいスタジオで、皆さんが楽しくヨーガを続けて下さるよう、私からの餞となればと思っています。

しかも!参加費に注目。とてもとても良心的に設定して下さいました。ありがとうございます。みんなKula Yoga Shalaを見に来て来て!!


「はじめてのシヴァーナンダ・ヨーガ」

日時:2012年7月21日(土) 13:30 〜 16:30場所:Kula Yoga Shala (岡山市)
参加費:3500円
お申込&お問合せはスタジオHPから。


まずは前半、シヴァナンダヨーガの基本理念を、分かりやすくご説明します。その後はインドにおけるベーシックなスタイルの、アーサナとプラーナヤーマを実践します。肉体のみならずチャクラと気の身体を意識したシークエンスは、良い瞑想への準備でもあり、年齢や性別を問わず、長く続けていけるものです。


シヴァナンダヨーガへの深い知識と洞察力・アジャストテクニック、教えに対する真摯な姿勢から、海外のシヴァナンダヨーガ指導者も信頼を寄せる、寺崎由美子さんによる入門のワークショップです。
現在は日本で定期的なクラスを開催していませんので、とても貴重な機会です。
ぜひご参加ください!
ヨーガはどうして身体にいいの?
健康ってなに?
幸せってどういうこと?
日常的な疑問を、インドの聖人が紡いだヨガの叡智をもって考え、愛のヨガと言われる信仰的なヨガのアプローチを体験しましょう。




2012年6月10日日曜日

ノスタルジーとは。

今日はけっこう、どうでも良い話です。

久しぶりに・・・もう二十年ぶりくらいに村上春樹の「ノルウェイの森」を読んだから。

当時の感想は「なんじゃこりゃ、こんなキレイなもんじゃあるまい。これは単なるファンタジーだよ。変にノスタルジックで気持ち悪いし!」

みんな、あれ読んだこと、ある?

繊細な人間の生き死にの話です。

確かに、今読んでみても、あれはある種のファンタジーなんですよ。でも捉え方が変わった。つまり自分が変わった。どう変わったかって、歳をとったんです。

当時は、もっと野生だったのでしょうね。私は割と心の線の細いたちで、19、20歳の主人公達の感覚は分からないではなかった。生きることは死を含み、とても残酷で苦しいことだった。もっと原色でもっとリアルなくせに曖昧で捉えどころが無く、だから苦しかったし、それを綺麗なフィルターをかけて一つのファンタジーに仕立て上げた小説が、なんだか嘘っぽく思えたんだよね。こんなキレイゴト!・・・って読後ちょっと憤慨した。

しかし、いくら生きることが苦しい、といったところで20歳の生命力は野生ですよ。エネルギーがいっぱいあるからこそ、痛みにしても喜びにしても扱いあぐねて苦しいんです。40の今の私から見たら当時の私はやっぱりギラギラに輝いて見えると思う。仮に「ノルウェイの森」がフィルター無しの生々しい痛みを伴った小説だったとしても、読んで耐えられるパワーがあった。

でも、今になって思うのです。今のそんな正面切った痛々しいものを読んだら居たたまれなく、私にはきっと耐えられないって。やっぱり歳をとった・・・人間的になったんだと思う。ファンタジーで何がいけない。


小説の中の後半に、こういう文章があって、多分これがあの本の結論だと思います。


キズキが死んだとき、僕はその死からひとつのことを学んだ。そしてそれを諦観として身につけた。あるいは身につけたように思った。それはこういうことだった。


「死は生の対極にあるのではなく、我々の生の内に潜んでいるのだ。」


ここまではありがちな定理でしょ。でも続きがある。


たしかにそれは真実であった。我々は生きることによって同時に死を育んでいるのだ。しかしそれは我々が学ばなければならない真理の一部でしかなかった。直子の死が僕に教えたのはこういうことだった。どのような真理をもってしても愛するものを無くした哀しみを癒すことは出来ないのだ。どのような真理も、どのような誠実さも、どのような強さも、どのような優しさも、その哀しみを癒すことはできないのだ。我々はその哀しみを哀しみ抜いて、そこから何かを学びとることしか出来ないし、そしてその学びとった何かも、次にやってくる予期せぬ哀しみに対しては何の役にも立たないのだ。


二十歳の私に悟り得たのは「真理の一部」だけであったということ。相反する二つの真理は共存していて、人間とはそんな風にやりきれない存在だった。その哀れさは枯れて初めて分かるものなのかもしれない。「若さ」がたとえ刃物の上を歩くような危ういものだったとしても、やはり若さは「力」だったと思います。

最近、家族を亡くした友人がお酒を飲んでこう語っていたのがずっと胸に引っかかっている。

「確かに人間はいつかは必ず死ななきゃいけない。それは真理だけど、(愛する人を無くした人に)でもそれを言っちゃ駄目だよ。それを言っちゃ駄目なんだよ。」

私の人生は確実に折り返した。

そういえば、あの本が出版されたとき、村上春樹は30代後半の頃だったと思う。いろいろと切ない小説です。映画も見てみようかなって思ったよ。




2012年6月4日月曜日

「つながり」って不思議!

ブログをやっていて良かったなーと思うこと。

私の活動範囲である関東以外の皆さんとのご縁が少し近くなったこと。会ったことはないけれど繋がるべき人とちゃんと繋がれる喜びですね。インドで声をかけてくれたルミカちゃん。アシュラムライフを訪ねてくれて一緒に過ごしたマリちゃん。

そして最近は、このブログがきっかけでコンタクトして下さった方をスワミジのところにお繋げ出来たこと。こういう時はfacebookよね。「スワミジー。こういう方がいらっしゃるけど会っていただけますかー?」とメッセージを送ると「おーシータマー。いいよ、電話くれるように言って!」と用件のみの軽い会話が出来ます。

たまたま居合わせたらしい人が「君の友達、無事スワミジと会えて今お話してるよー!」とfacebookで写真を送ってくれたりすると、私のスマートフォンにリアルタイムで届くわけですよ。・・・で「会えたんだー、良かった良かったー!」・・・という風になります。なかなかのチームワークでしょ?楽しいよ。



私にとってFacebookの利点とはこういう簡易性と実用性かな。繋がるという意味では、一方的ではあるけれどもっぱらブログかも。私にとってのコミュニケーションは、本当に言いたい事を伝えたいってことのようです。人生はとても短いから。



昨日ゴパールジに電話をかけたらアンボリにいて、電話の向こうにダヤ一家。「シータマ、シータマ、わいわい、がやがや」。相変わらず風のような人です、ゴパールおじさん。

ニキタと電話で話したら英語が上手になっていた。インドの地元の公立学校は皆さんの思い描くような小さな机のとこですけど「教育」技術は優良だと思う。

電話をきったあと、他人の子供なのにニキタ恋しさに胸が焦がれましたよ〜。毎日シータマにべったりでしたからねー。写真はお得意の変顔。



バーンロムサイの子供のお世話をする人たちも、同じように胸がキューっとしてるんだろうな〜なんて思ったりしてねー。バーンロムサイと言えば、ウェブサイトにタイのリトリートの記事を載せて下さいました。→コチラ

こうしてジャンルの違う者どうしが出会い繋がって、協力しあえるのはちょっと不思議で嬉しいことです。道こそ違えど同じ一つのドアに向かっているんだなーって。それぞれの持ち場があってその集合が世界だからこそ、持ち場で頑張る人をみるのも嬉しい。

「寺崎さんの紹介で親子さんが来店して下さいました」よ、と教えて下さったりするのも乙です。お店の方も目に見えないご縁の糸に触れられることは楽しいんじゃないかな。行かれたら「ホシハナビレッジでリトリートする寺崎の知り合いですー」と仰ってみて下さい。




今、私の生活はおおむね規則正しく快適です。部屋の片隅につくった小さな祭壇のおかげかもしれない。朝晩心を鎮めて坐る場所があるのはプラクティカルでとても良いことです。リアリティーをまんま直視するバランス感覚が育つしね。

「何かに依って私は幸せになる」という人類特有の勘違いから解放される場所。私とは何なのか、そこに立ち返る場所です。

何も足さない、何も引かない・・・というどっかウイスキーみたいなこと。

Om



2012年6月2日土曜日

YOGA「暮らしと知識のリトリート」in タイ


こんにちは。遅くなりましたが、せっせとデスクワーク更新中です。日本で動けるのが私一人なので頑張ってるよ!偶然の出会いと成り行きから、あまりにも豪華な企画が誕生してしまいどのメリットを全面に押し出したらいいのか・・・だいぶ悩みましたが(笑)。


「TTCのような学び系リトリートを半分の長さで出来ないか?」との相談を受けたことが発端。私は(それ専門にスワミジに叩き込まれてるので)そういう修行合宿を教えるのがすっごく得意な鬼嫁・・・もとい鬼ババなのですが、せっかく美しい場所なのだから、修行しながらも生きることを楽しもうよ、あるいは楽しみ方を思い出そうよ、という方向でコースデザインしてみました。

こんなに長くて豪華なのは今回限りかもしれないし「インドのコースに出るには遠すぎ&長すぎ!」という方、「いったん生活を、体を、あるいは心をリセットしたい」という方是非是非いらして下さい。食習慣リセットでもダイエットでもなんでもいいですんですよ。ヨガは悪い習慣を断ち、自分にも周囲にもメリットのある良い習慣に立ち返る為のスキルですから。先着16名様とのこと。


ちなみに参加費ですが、初めてのことで相場が分からず日本のインストラクターの方の「5泊6日バリ・リトリート」の価格と同じにしてみました。こっちはドーンと4泊おまけだーっ・・・と。大丈夫なんでしょうか、私・・・。大丈夫大丈夫。「ノープロブレム!」と言って首を横に揺らすさ。ハートはすっかりインド人ですから。


第1回  YOGA「暮らしと知識のリトリート」in タイ
2012年10月6日(金)〜15日(月)
場所:SPA Thai Massage School (タイ国チェンマイ郊外)
宿泊:hoshihana village (Ban Rom Sai)
参加費:98,000円
お申込み・お問合わせ:sivanandakendram@gmail.com
※現地集合(注:現地までの交通費は参加費に含まれません。)
※最小催行人数 6名、定員16名となります。
※コース代金に含まれるもの
・9泊分の宿泊費(相部屋)
・スクールユニフォーム貸出し
・コース中の食事(1日2菜食、お茶、おやつ)
・日本語通訳によるタイマッサージ・イントロダクションコース(政府認定ディプロマ)
・タイ菜食料理教室(1回)
・宿泊先にwifi、スクールにはパソコン有り。
・洗濯機が利用出来ます(無料)


◆ 講師陣◆
ヨガ・哲学・瞑想・サットサンガ:寺崎 由美子 先生
タイマッサージ:ポム先生(元マンダリンオリエンタルホテル・スパセラピスト)
コースアシスタント:栃谷 弘美 先生
料理教室:テディ料理長(元フォーシーズンズホテル 料理人)


◆ タイムテーブル◆
 5:00 起床
 5:30 サットサンガ(瞑想とチャンティング)
 7:30 ティータイム
 8:00 ヨーガ実技
10:00 昼食
11:30 ヨーガ講義
12:30 ティー&スナックタイム
13:00 自由時間(オプショナルマッサージ)
15:30 タイマッサージ講義&実践
18:00 夕食
20:00 サットサンガ(瞑想とチャンティング)
22:00 消灯

※タイムテーブルは予告なしに変更になる場合がございます。

※初日は夕食から、最終日は昼食迄となります。

※途中半日オフの日を予定しています。※    コース中、料理教室が1回入ります。

    詳細はお申込の方に随時ご連絡します。





プチゆる × プチ修行 × プチ支援
いっぱいデトックス&スキルアップ


「ほほえみの国タイ」で、日本の方のための欲張りなコースが実現します。SPA thai massage schoolhoshihana villageのご協力を得て、新しいヨーガのリトリート。アーシュラム(修道場)での暮らしを体験しながら日々の生活習慣をリセットします。

宿泊は映画「プール」の舞台となったhoshihana village。会場となるSPA Thai Massage Schoolからは、タイマッサージの講習、シェフによる日々の食事(ベジタリアン)と料理教室のほか、厳選されたセラピストによるトリートメント(※別途料金が必要)が提供されます。

幅広い年齢の方に親しまれるシヴァーナンダ・ヨーガは、初心者の方から上級者までレベルを問わずご参加いただけます。遅めの夏休みを贅沢な10日間修行で過ごしませんか?

自分と向き合い、人と繋がる静かなひととき。ゆったりとした時間の流れる古都チェンマイで、魂のブラッシュアップ・ホリデーをともに満喫しましょう。


【寺崎 由美子】←クリック
Sivananda Yoga の講師。 2000年 Hatha Yogaを学び始める。 2002年 友永淳子先生に師事。 2005年 Sivananda Yoga Vedanta Center の講師資格を取得、講師としての活動を開始。 2008年 同師範資格を取得、インド国内のヨガ教室や小学校などでも教える。 以降、東京およびインド各地の Sivananda Center、スリランカのヨガ教室やアーユルヴェーダ施設などでローカル向けの指導を行うほかアーシュラムでの指導者養成、および上級指導者養成コースにて後進の指導に当たる。現在 インドNPO法人のSivananda Yoga Vidya Peetham にてSwami Govindananda Saraswatiの助手として教鞭をとる。日本で皆がよく学び、よく地域に貢献できるような場所づくりを目指しSivananda Yoga Vidya Kendram主催。






【SPA Thai Massage School】←クリック
タイ、チェンマイ郊外にプレオープンしたマッサージ学校。高い技術と丁寧な指導、一流のホスピタリティをモットーに、充実の講師陣がそろう隠れ家スクールです。タイマッサージの指導に当たるのは、元五つ星ホテルの凄腕セラピスト。休憩時間にゴットハンドマッサージも体験できます。(※別途料金が必要です)。


またコース中の食事は、同じく一流ホテルで腕を振るっていた料理人による菜食料理をお楽しみいただけるます。コースにはヨーガ食育の一環として料理教室も組み込まれています。ハリウッド映画の美術監督が手がけた心地よい空間で、贅沢な癒しと学びの時をお過ごしください。










hoshihana village ←クリック
映画「プール」の舞台となった宿“hoshihana village”。その収益はHIV感染孤児のための施設 “Ban Rom Sai” の運営資金になります。日本人の手による内装デザインは映画の世界そのもの。一度は泊まってみたいシンプルでかわいいお部屋です。星を、花を、水を、空気を楽しむ、自分が自分であることに満たされ暮らしがそこにあります。また「奉仕すること、与えること」はヨーガにおいて欠かす事の出来ない大切な教え。今回のリトリートでは宿泊する事で楽しく実践させていただきます。Ban Rom Sai の活動は、様々なかたちで応援することが出来ますので、詳しくはウェブサイトをご覧ください。→コチラ




























2012年6月1日金曜日

緊急のお知らせ

こんにちは。みんなお元気ですか?東京は天気予報に反してなかなかの洗濯日和です。今日はお知らせ二点。

①関西の皆様へ、京都ワークショップ会場変更のお知らせ
②東京の皆様へ、ウパーサナサンガ (クリシュナクラス)開講のお知らせ
    ※ 満員につき締め切らせて頂きました。 



①京都ワークショップ会場変更について
7月16日に京都で行われるワークショップですが、会場が変更になりました。京都市内の誓願寺さんになります。場所も便利です。さて、既にお申込の方には担当のたまき先生より直接ご連絡させて頂きますね。誓願寺さんへの直接のお問い合わせはご遠慮下さい。

いやはや、先日このワークショップについてここに書いた時点で、実は午前中のアーサナクラスは既にキャンセル待ち状態になっていたらしく本当に恐縮です。これから申込もうしと思ってた方、しかし、まだキャンセルが出るかもしれませんから、是非ごウェイティングリストにお名前を下さい。午後の「インドの神様」のお話は定員ありませんので是非是非遊びにいらして下さい。

・・・だって神様のお話をする場所が「お寺」になったなんて、なんだか良い感じじゃないですか。ふふふ。私、名前も「寺」崎ですし。なんと偶然にも7月1日は群馬のお寺さん。せっかくなので「神様のお話」関東でもして来ようと思います。詳細はもうちょっと待ってね。お「寺」づいてるわ。

「お話もいいけどアーサナが好きなの!」という方、大阪のチャリティーヨーガにまだ空きがあるようです。こちらは20名くらいしか入れないのでお早めにお申し込み下さい!500円ワンコインから(100円玉5コインでも勿論OKだよ・・・笑)のドネーションでクラスが受けられます。詳細は右のスケジュール欄にて。


②小さな勉強会 ウパーサナサンガ (クリシュナクラス)参加者募集
来たる6月13日(水)よりウパーサナサンガ(と私が名付けた勉強会)の夜間クラスをスタートします。水曜、しかも夜なのでクリシュナクラスとまたも名付けてみた(その理由は授業の中で!)。現在行っている月曜クラス(シヴァクラスってことになります)はATTC卒業者向けで1回3時間のタフなクラスなのですが、その弟ヴァージョンってことで90分にしましょう。

お互いがキチンと意思疎通できるように5名程度で行ってます。ご興味のある方はメールにてご連絡下さい。アドレスは右欄に・・・。

【ウパーサナサンガ =クリシュナクラス】

日時:6月13日(水) より毎週水曜日 19:00〜21:30
※ 月3回程度、全9〜12回 (進行度合いによって)
場所:都内(品川のカフェを予定しています)
参加費:1500円/1回
お申込み:メール(右の欄に記載)にて 先着順となります。
内容:ラージャヨーガ、ヴェーダーンタ、ハタヨーガ理論。

※サンスクリット語読み書きまで進めたら進みたいですね。
※ TTC卒業の有無は問いません。TTCで習った事をきちんと確認したい方には特にお勧めします。単発ではなく連続のコースになります。








http://yumikosita.blogspot.jp/2012/05/blog-post_10.html